【京都】身近な地域の人たちに落語を楽しんでもらおうと、北区の「あけぼの書道教室」が20日、けいこ場を改装した「あけぼの寄席」をオープンさせる。午後5時から、桂雀三郎さんら落語家4人によるこけら落とし公演がある。今後も2カ月に1回程度、雀三郎一門を招いて寄席を開くほか、大学の落語研究会にも寄席の場を提供する計画で、地域を落語で元気にする取り組みが始まる。
同教室主宰で書道家の山野井珠几(たまき)さん(59)が中心になって企画。雀三郎さんのファンで京都後援会会長も務める山野井さんは「一流の落語を、東京や大阪の定席ではなく、身近な場所で定期的に提供したかった。本物の笑いを楽しんでほしい」と話している。
寄席の日は、普段は書道教室で使うテーブルを重ねて高座をしつらえる。客席部分は40人分。オープンに合わせて、紋付きの座布団やのれんを製作。雀三郎一門にちなんで雀(すずめ)の紋を探したがカタログになく、「近いから」と雁(かり)の紋を入れた。
当日は雀三郎さんのほか、弟子の雀喜(じゃっき)さん、雀五郎さん、雀太(じゃくた)さんが出演。入場無料だが、要予約。問い合わせは山野井さん(090-1964-9008)。【橘建吾】
2010年3月19日